便秘 原因

1.そもそも便秘の定義って?

現代人は生活習慣、食生活の乱れ、運動不足や睡眠不足などから健康状態を維持するのが難しい環境で生活しています。
その結果として、生活習慣病や便秘といった病気、症状が出てきてしまいます。
肥満や糖尿病といった生活習慣病は恐ろしい病気という認識があると思いますが、「便秘」が恐ろしい症状だと思う人はそれ程いないのではないでしょうか?
しかし、実は便秘を放置しておくと大腸がんになったり、その他深刻な病気に発展してしまうことも…
これを防ぐためにも、まずは便秘の定義について説明していきたいと思います。

 

便秘 定義

 

1-1.便の量と回数が非常に少ない

「便秘」という言葉は日常生活の中でよく聞く単語になってきているのではないでしょうか?
しかし、実際の定義を知っている人はそれほどいないのではないでしょうか。
便秘の医学上の定義は、「大腸内の排泄物(便)の通過が遅くなったり、腸内に便が長時間とどまるなど、排便が順調に行われない状態」となっています。
具体的には、2~3日程度便が出ない場合には便秘の症状として考えて間違いないでしょう。
便が数日間出ていないと、大腸の中で便が腐敗したり、溜まりすぎて排泄が困難になったりします。

 

1-2.非常に硬くて排便が困難

便秘の症状になると、大腸の中で便がどんどん溜まっていってしまうのですが、そうすると大腸内環境が悪くなって悪玉菌が増えるだけでなく、排泄時にも悪影響を与えてしまいます。
1,2回程度の硬便であればそれほど問題になりませんが、それが慢性化してしまうと肛門が裂けてしまったり(切れ痔)、それが更に悪化すると肛門が狭くなってしまい排泄自体が困難になってしまうこともあります。
なお、限界まで切れ痔が悪化してしまうとSSG法(スライディング・スキン・グラフト法)という手術以外では解消法はないため、実は切れ痔を引き起こす便秘はとても怖いのです。

 

1-3.排便後にも残留感が残る

便秘になってしまうと、大腸の中で便が溜まってしまうため一回の排便で全てを出すことが難しくなってしまいます。
そうすると、排便後に残留感が残ってしまうのですがこれが中々厄介で、残留感から集中力が欠けてしまったり、何度もお手洗いに行ってしまったりと精神衛生上あまり良くはありません。
また、残留感が慢性化してしまうと身体が排便のタイミングを上手く調節できなくなったりして更に便秘が悪化してしまう可能性もあります。
どうしても残留感が残る場合には下剤を使うなどして出し切ってしまいましょう。

 

1-4.一過性の症状と慢性便秘

ちなみに、便秘には一過性のものと慢性的なものの2つが存在します。
一過性の便秘症状は、睡眠不足や水分不足、風邪などによって引き起こされるもので、原因となる病気、症状が改善されれば自然と便秘も解消されていきます。
この場合には、便秘の改善よりもまずは原因を考えて対処するようにしましょう。
厄介なのは慢性便秘で、場合によっては長期戦で治療を進めていく必要があります。
特に、生活習慣が原因の便秘は治すのが困難です。
そもそも生活習慣は身体に染み付いてしまっているものであるため、それを意識的に改善するのはとても難しい事です。
諦めずに努力を積み重ねることが便秘改善の近道です。

 

1-5.口臭や体臭の原因にもなる!?

便秘というと、身体の内部で起きている症状であるため外見などには影響しないと考えている人が多いようですが、実は便秘は口臭や体臭の原因にもなります。
便秘になると、大腸内で便が腐敗していきガスが発生します。
このガスが増えていくとどんどん行き場を失ってしまい口から呼気として出たり、あるいは皮膚から発せられていきます。
臭いの特徴としては、大便の臭いだったり、おならの臭いであることが多いです。
この口臭は便秘が原因であるため歯磨きや口臭ケアといった方法で解消することができません。
また、一旦この症状が出てしまうと便秘が解消されたからといってすぐに口臭や体臭が改善するわけではなく、完全に消えるまでは1週間程度かかるようです。

2.身近に潜む便秘の原因

ここまでで、便秘の定義や特徴について説明していきました。
ここからは、そもそもなぜ便秘になってしまうのか、その原因について紹介していきます。
便秘は他の病気と比べて原因が多岐にわたるため、どうしても原因を突き止めることが難しい症状です。
しかし、便秘を治すためには単純に便秘自体を解消するための処置をすれば良いのではなく、原因に焦点を当てて改善しなければまた再発してしまうでしょう。
以下の原因となる要素に気を付けて便秘レスな体にしていきましょう!

 

2-1.ストレス

単純ですが、最も便秘になる原因として挙げられるのがストレスです。
特に、女性の場合には生理周期によるホルモンバランスの変動も相まってストレスの影響は計り知れません。
そもそも、消化器官はストレスにとても弱く、少しのストレスですぐに不調になってしまいます。
緊張のあまり胃が痛くなったり、吐き気を催してしまった経験がある人も多いのではないでしょうか?
胃だけでなく、大腸もストレスに弱く、ストレスがかかると消化能力や排便に関する能力が著しく落ち込んでしまい便秘になってしまいます。
便秘で悩んでいる人は日々の生活の中でストレスを感じていないかを考えてみると良いでしょう。

 

2-2.腸内環境の悪化

当たり前の話ですが、腸内環境が悪化してしまうと便秘になりやすくなってしまいます。
腸内には、悪玉菌、善玉菌と日和菌という3種類の細菌が存在しているのですが、このバランスによって腸内環境が決まります。
善玉菌の割合が多くなれば、血液がサラサラになったり、大腸の消化吸収能力が高まったりします。
反対に、悪玉菌が優勢になってしまうと便秘になってしまったり、血液がドロドロになってしまいます。
腸内環境を良くするためには、消化しにくい肉類を避け、野菜や乳酸菌といった身体に優しいものを食べる必要があります。

 

2-3.食べ物

腸内環境にダイレクトに影響してしまうのが食事です。
例えば、消化しにくい肉類を沢山食べると、大腸の中で栄養吸収よりも腐敗が先に進んでしまい悪玉菌が増えてしまいます。
では、どうすれば悪玉菌を減らし、善玉菌優勢にすることができるのでしょうか?
善玉菌を増やす働きがあるとされるのは、野菜と発酵食品です。
特に、発酵食品には腸内環境を整える働きを持つ乳酸菌が多く含まれており、摂取することで善玉菌の割合を増やすことができます。
乳酸菌と同時に摂りたいのが野菜、特にビタミンCが含まれる野菜です。
ビタミンCも腸内環境を整えてくれる働きがあるのですが、乳酸菌との相乗効果で腸内環境を正常化してくれます。
もちろん、食生活は一日二日で改善できるものではないため、コツコツと努力していくことが重要です。

 

2-4.水分不足

腸内環境の悪化が便秘を引き起こしてしまうことが多いのですが、それ以外にも意外と見落とされがちなのが水分不足による便秘です。
食生活には気を付けているのにも関わらず便秘に悩まされている場合には、これを疑ってみると良いでしょう。
一般的に、水分の80%は小腸で、残りの20%は大腸で吸収されると言われています。
体内の水分が少なくなると、体外に水分を出さないようにと便に含まれる水分が少なくなってしまい硬便になってしまいます。
硬便になると大腸、肛門に負担がかかってしまい排便が難しくなります。

 

2-5.運動不足

運動不足は生活習慣病を引き起こす原因として知られていますが、同様に運動は便秘にも深く関わっています。
適度な運動は生活リズムを整えたり、ストレス解消などの働きがあり、胃腸の働きを良くする副交感神経を活性化させます。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、やはり胃腸の働きも悪くなり結果として便秘になりやすい体になってしまいます。
ハードな運動ではなく、ウォーキングといった軽度な運動で十分効果は得られるので面倒くさがらず一日20分でも散歩する癖をつけてみると良いでしょう。

 

2-6.病気や薬の副作用

風邪や熱で便秘になることもありますが、おそらく一過性のものなので体調が良くなるにつれ便秘も解消していくでしょう。
ただし、大腸がんや糖尿病も症状として便秘を引き起こすことがあるため、あまりにも長く便秘を患っている場合には一度検査を受けてみることをオススメします。
もしも、病気にもかかっておらず、生活習慣にも問題が無い場合には、その他の可能性として薬の影響が考えられます。
消化器官の働きを抑制する副作用のある薬は、腸にも影響してしまうため便秘になりやすくなってしまいます。
特に、慢性的な咳で咳止め薬を服用している場合には、咳止め薬が原因の便秘である可能性があります。

3.男性と女性で便秘の原因は違う?

基本的に女性の方が男性よりも便秘になりやすいと言われています。
女性が便秘になりやすい理由として、女性ホルモンである「プロゲステロン」の分泌が挙げられます。
プロゲステロンは女性の流産を防ぐ役割を持つホルモンなのですが、副作用として腸の働きを抑制してしまう性質があります。
これに対して、男性はプロゲステロンの分泌がほとんど無いため、副作用である便秘も起こらないのです。
また、女性は感情を司る脳の部位である扁桃体が男性よりも大きいため、男性よりもストレスを受けやすいから便秘も起こりやすいとも言われています。

 

3-1.からだの作りによる違いもある

脳やホルモンの違いで便秘の原因が異なることは理解してもらえたと思いますが、それ以外にも男女の体の違いも便秘に影響しています。
あまり意識されないと思いますが、実は排便時には腹筋を使い腸の蠕動(ぜんどう)運動をしています。
女性と比べて男性の方が筋肉量が多く、筋肉が付きやすいため蠕動運動をする上で女性よりも有利なのです。
とは言っても、蠕動運動をするために必要な腹筋の筋力はそれほど大きいものではなく、毎日ウォーキングなど適度に体を動かしていれば問題ありません。
しかし、筋力が落ちやすいのも女性の方であるため、運動を全くしないと男性よりも女性の方が便秘で悩む傾向が見られるでしょう。
女性であっても最低限の筋力維持はするようにしましょう。